一般社団法人「メディカルサイエンスベーストリソース研究所」

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活動報告

臨床栄養委員会のキックオフセミナー

大阪府立成人病センターにて、『治療だけではなく、生活の質の向上を目指す』臨床栄養委員会のキックオフセミナーを行いました。
各方面の第一線で活躍する先生方が集まり、幅広い意見の交換をする事が出来ました。

治療優先で見落とされがちだった、食べる事や、日常の生活に彩りを添える事を念頭においた、患者さんと家族の目線に立った議論を通じて、様々な問題点とアイデアがもたらされました。 今後も継続した研究を通じて、医療現場へのフィードバックを目指していきます。

<日時>平成28年2月25日(木)14時00分より
<場所>大阪府立成人病センター 研究所8階会議室

◆開会の辞

・大阪府立病院機構理事長 遠山 正彌 先生

今までの医師の意識を反省し、栄養等の観点も踏まえた新しい総合医療の視点が必要であり、そのためにも広く協力を募りたいとのお言葉をいただきました。

◆来賓紹介

・大阪警察病院院長 越智 隆弘 先生
・理化学研究所 糖鎖生物研究グループ 谷口 直之 先生
・近畿大学学長 塩崎 均 先生

各先生から自己紹介とともに、欧米とのがん治療に関する意識の違いや患者様の立場で考えることの重要性をご教授いただきました。

◆「新病院移転について」のご挨拶

・大阪府立成人病センター 左近 賢人 先生

左近院長からは成人病センターの歴史とともに移転の経緯をご説明いただき、医療従事者側から患者側への視点の転換、ストレスケアにどう向き合うか等に関するご意見、臨床栄養委員会の構成をご紹介いただきました。

◆研究紹介・話題提供Ⅰ

・大阪府立成人病センター 副院長 矢野 雅彦 先生

がん治療において飢餓に対しては栄養療法が効果的だが、侵襲に対してはSymbioticsやimmunImmunonutritionが有効との研究をご紹介いただきました。

・城西大学副学長・薬学部教授 白幡 晶 先生

城西大学薬学部創設の経緯をご説明いただき、求める学生像や薬剤師を取り巻く現状の課題についてご意見をいただきました。

・城西大学薬学部生体防御学教授 日比野 康英 先生

薬はあくまで病者を半健康人まで戻すだけであり、栄養が病気を治すものであるというご意見をいただき、文献情報から作成した食品・衣料品の相互作用データベースをご紹介いただきました。

・城西大学薬学部臨床病理学教授 太田 昌一郎 先生

レバミピドを用いた口内炎治療に関するご自身の研究をご紹介いただきました。

・大阪大学歯学部口腔外科学第1教授 古郷 幹彦 先生

がん治療における口腔ケアの重要性を、実例を元に具体的にご説明いただきました。

・龍谷大学農学部食品栄養学科教授 中村 富予 先生

大腸腫瘍発生に及ぼす脂肪摂取量と各脂肪酸の影響に関するご自身の研究をご紹介いただきました。

・武庫川女子大学心理・社会福祉学科教授 河合 優年 先生

武庫川女子大学のHPを元に大学のご説明、ご自身の思いをご説明いただきました。

・かげやま医院院長 蔭山 充 先生

自己紹介とともに、漢方薬の有効性についてご説明をいただきました。

・阪神調剤ホールディング㈱ 人材開発部長 小湊 英範 様

かかりつけ薬剤師の重要性やその育成についてのご意見等をいただきました。

・ファーマクラスター株式会社 代表取締役副社長 野村 卓三 様

残薬についての問題意識や、病院食・介護食においても継続のためにはおいしさという要素も重要であるとのご意見をいただきました。

・株式会社エムアイディリミテッド 代表取締役 菅野 昌知 様

ご自身の闘病経験から顧客満足度という視点の重要性を御教示いただきました。

・真美ケ丘動物病院院長 林 雅彦 先生

精神的ストレスに対するアニマルセラピーという観点からAAA、AAT並びにAAEに関してのご説明いただくとともに、生きたいという目的意識を持つためにいかにペットの存在が大きいかということをご紹介いただきました。
また、AATにおける猫と犬の対比についてもお話しいただきました。

・一般社団法人メディカルサイエンスベーストリソース研究所 代表理事 山﨑 英樹

当社団代表理事の山﨑より、本委員会発足についての思いと共に、今後も引き続き参加者の皆さんからの協力をお願いしたいとのご挨拶をさせて頂きしました。

◆閉会の挨拶

大阪府立成人病センター総長 松浦 成昭 先生